ジョエル・ティリングハスト氏の運用スタイル:バリュー専門のアカデミー、バリュー投資アカデミーのブログ

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ジョエル・ティリングハスト氏の運用スタイル

 

世界的にも著名なインベスターであり、伝説的なファンドマネジャーとして知られるピーター・リンチ氏の直弟子である、ジョエル・ティリングハスト氏をご存知でしょうか?

 

米フィデリティのファンドマネージャーであり、有望企業を割安に買うバリュー投資を主体とし、運営するファンドは年率13%超と卓越した実績を残す凄腕です。

 

そんな、ジョエル・ティリングハスト氏に、銘柄選別で勝ち残るのか?アクティブ復権の条件などを聞いた記事が2019/03/17 の日経ヴェリタスで特集されていましたので、一部を紹介したいと思います。

 

  1. インデックス運用の資金が市場を動かしている
    ここ数年の傾向となっている。2018年の9月まではとくに小型株で顕著でアクティブのファンドから資金が償還され、インデックスファンドに移っていた。
  2. パッシブの資金が多すぎると、企業業績を踏まえない資金が価格をゆがめてしまう。
    過去を振り返っても、長期的には収益性の高い銘柄が結局は上昇している。昨年は、収益性が低くても上昇した銘柄は、これが上値だと判断し、確信を持って売却し利益確定してきた。
  3. ビジネスは人で成り立っているから人をよく知ること
    バリュー投資家がいきなり、アマゾンや、アリババ、テンセントを買うというのではだめ。ピーター・リンチ氏からは網を広く掛けて多くの可能性を探ることや、何かが間違っていないかを常に考え続けることの大切さを学んだ。当初は投資判断があっていたとしても、定期的に見直すことで、想定が変わった場合は、素直に間違いを認め、売却の判断をすることも重要。
  4.  好成績を収める条件とは?
    できることと、できないことを知り、投資に一貫性を持つことはとても大切。
  5. 企業が10年後から先も利益を出し続ける永続性がもたらすと見抜 という点を見抜いたこと。
    だからこそ、
    『株式価値の大部分は、企業が10年後から先も利益を出し続ける永続性がもたらす』
    ウォーレンバフェット氏が天才といえる点は、つまるところ
    ①安定した事業
    ②ライバルが少なく
    ③優れた信頼できる経営陣がいる企業

に投資する。

6.もし、バリュー投資の祖であるベンジャミン・グレアム氏が生きていたら?
きっと日本に拠点を移すし投資を検討するだろう。 ビジネスモデルを分析し、経営者と面談を重ねて得られる情報はグーグル・トレンドなどでデータを調べるより有益だ。個人投資家が経営陣と面談することは現実的ではないですが、IR室への質問で経営陣はどこに向かうかを知ることは重要である。米国では『ラッセル2000』の構成銘柄でPERが30倍以下の銘柄は約190社しかないが、日本には約1300社もある。米国と違って負債も少なく、安全度が高い、投資リスクが少ない。

 

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