バフェットの株主宛の手紙2

バフェットは毎年株主にあてて書いている手紙に、何度も何度も記載していることがある。

それは、

「普通の人はS&P500に連動するインデックス投信でいい」

バフェットは様々な銘柄を選別する能力を持っているが、普通の人には簡単ではないというのバフェットの考え方。

一方、避けるべきこととして、アドバイスしているのが、

高い手数料の運用商品だ。

毎年の運用報酬1~2%に加えて20%もの成功報酬を取ることが多いヘッジファンドはその象徴である。

バフェット氏の挑戦を受けたのはファンド・オブ・ヘッジファンドの運営会社、プロテジェ・パートナーズ社。勝負は08年から始まり、17年を最後に10年間の戦いが終わった。

バフェット氏は今年の手紙の中で結果を紹介した。S&P500種株価指数に連動するインデックス投信の10年間の年平均リターンは8.5%。しかしプロテジェ社が選んだ5つのヘッジファンドは、一つとしてインデックス投信に勝てなかった。

バフェット氏は手紙の中で「計200人を超すヘッジファンドのマネジャーたちは、経営陣と対話したりアナリストと意見交換をしたりして、何万回と売買を繰り返しただろう」とやや皮肉っぽく紹介している。

今回のヘッジファンドに関しては、プロとしての付加価値は、高い手数料を補えるだけのものではなかったということだ。

「市場はおおむね合理的だが、時に狂信的になる。そうした機会をつかむのに優れた知性や経済学位などはいらない。必要なのは群集心理の恐怖や熱狂から距離を置き、シンプルなファンダメンタルズを見ることだ。長い間想像力がないと思われたり、時には頭が悪いと思われたりすることも必要だ」