悩んだ時、誰に相談するのか? バフェット&ゲイツ【バリュー投資アカデミー 】

質問:メアリー・ライザーです。会計学を専攻しています。私たちは、お二人を金融ビジネスのプロであると考えております。お二方がアイデア、意思決定についてのアドバイスほしいと思ったとき、誰に相談されるか知りたいです。

 

バフェット:私はたいてい、鏡を見るよ。これは冗談ではなく本当の話です。

私の仕事の特徴として、とにかく自分ひとりで考える必要があります。

もし私が多数決で決断を下せば、それは、みんなが考えるような一般的な判断を行ったということになります。

私は、そういうやり方は運用にはいていないと考えています。だから、私には自分自身で考えることができる良い環境が必要なのです。

 

幸い私には、チャーリー・マンガーという素晴らしいパートナーがいます。彼ほど優秀な人物に私は会ったことがありません。

チャーリーとは、時々、話し合うようにしています。そんなに頻繁ではないのですが。彼がどう考えるかはわかっていますのでね。彼も私がどう考えるか分かっています。向こうが何と言うか分かっているのに、電話代を払うのはもったいないですから。

 

決断を下すときに大人数を集めなければならないなら、私は運用をする資格はないと考えています。誰も責任をとらない大人数から生まれた決断は、優れたものにならないので。

 

ゲイツ:私にとって、おそらく一番重要なのは、会社が今後、どのテクノロジーに賭けるか?といったことを決めるときです。

その際はウォーレンとちょと似ているかもしれません。一旦いろんなことは横に置いて、静かな場所に行く必要も出てきます。

 

幸せなことに、私にはスティーブ・バルマーというパートナーがいます。スティーブは、今、弊社の最高経営責任者で、お互いのオフィスを毎日のように行き来しています。スティーブはより実業家肌、私は技術家肌ですが、私たちは、長年かけて、相手がどう考えるのかを学びました。だから、お互いに言いたいことを言い合えるんです。私たちは期待するあるべき姿についてはハードな議論も行います。

 

本当に判断の難しい局面に指しかかった際は、父に相談します。ウォーレンにも相談します。

妻のメリンダにも相談します。私のことを分かってくれる人はたくさんいます。

それに私も自分の判断がベストではないと自覚していますからね。興奮しすぎて判断を誤ったり、大事なことを忘れている場合もあります。

みんな私の判断を修正するのが上手な人たちで、特にメリンダは私の盲点を全部見抜いていますから。私はパーティに行って、招待してくれた人に挨拶し忘れたり、することがよくあるんです。結構、抜けている部分が多いんです。

 

バフェット:そりゃあまずいね。

 

ゲイツ:メリンダのおかげです。大事な決断をするときに相談できる人というのは、貴重な財産だと思います。

 

バフェット:ビルと違うのは、弊社は多種多様な企業からなるグループであるという点です。

投資先のグループには、40名の経営者がいます。彼らはそれぞれ個々の企業のことを熟知しているので、重要な決定も基本的には彼らが下します。私に問い合わせる必要はありません。見事に分権化されているんです。

経営者たちのエネルギーと頭脳に弊社は賭けています。もし、彼らの決定にいちいち口を挟むようになったら、弊社は多くのモノを失うと思います。

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