日経企業初のROE10%超え、世界水準に バリュー投資アカデミー
日本経済新聞が東証1部のを集計した結果、ROEは2017年度に10.1%まで上昇する見通しで、データを遡れる1982年度以降で10%を超えるのは初めてです。
ちなみに、
ROEは、自己資本利益率を意味
し、どれだけ効率的に利益を稼いだかを示します。
特に、海外投資家は、世界NO1バフェットをはじめ、
ROEの高い企業への投資が大前提
となります。
ROEが高いということは、それだけ、株主の利益を重視して経営していることを意味するからです。
利益を増やすか自己資本を減らせばROEは高まり、
米国の主要企業は約14%、欧州は約10%が一般的な水準
となっています。
日本の東証1部企業は、歴史的には、リーマン・ショック後は、0.6%まで下がりました。
その後は、9%にも届かなかったのですが、今回初めて超えることになります。
日本の企業は歴史的にROEに対する意識が薄く、軽視した経営をしてきました。
ただ、10年以上前から、村上ファンドなど、海外含めたアクティビストがモノを申すことで、株主重視の意識が高まり、金融機関の株式の持ち合いに守られてきましたが、金融機関の持ち合い解消の動きもあり、市場は健全になりつつあります。
日本株の4割近くを保有する海外投資家のプレッシャーもあり、
ROEの向上の意識が高まり、ようやく世界水準の目線に到達
企業の半数がROEの目標に掲げるようになった今日この頃です。
投資家が期待するROEは8%以上とされ、
10%を超えれば投資家の期待を上回る
利益を生んでいるとみなされます。
高ROEの維持は簡単なことではなく、利益成長だけでなく、余剰資金を寝かせず、配当や自社株買いで株主に還元することで、ROEを高めている状況です。
ただ、日本企業はまだまだ、余剰資金を確保している状況であるため、
成長のためにどうその資金を活用するかが、
今後の日本の未来の成長のカギ
となります。
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