これ以上の株高は容易でない
日本経済新聞の2019年2月19日の社説に、バフェット、及びバフェットを一時抜いた名投資家についのて記事が出ていましたので共有いたします。
バフェットは誰もが知る世界NO1の運用者ですが、1990年代末、バフェット氏を抜いて全米2位の富豪に躍り出た方がいます。
誰かご存知ですか?
答えは、マイクロソフトの共同創業者であるアレンです。
マイクロソフト株で財をなした資産家となり、昨年亡くなられましたが、近年は、宇宙事業にも投資していた方です。
アレン氏の取引は2000年ごろ、ITバブルがはじけ、マイクロソフトは株価急落に直面していたことがありました。
大株主だったアレン氏は資産の目減りを防ぐのにカラー取引を使ったとされる。
当時はマイクロソフトの経営から離れ、自身のファンドを設立し、「結ばれた世界」を掲げてケーブルテレビなどの買収に傾注していた頃です。
日本でも似たような方がいらっしゃいます。
孫氏です。孫さんは人工知能(AI)が世界を変えるとして投資の軸足を移しており、積極的に投資も行っていますが、非常に似ているように思います。
一方、アレンや孫さんと対照的ななのが、割安株投資のウォーレン・バフェット氏です。
バフェット氏は、安定的に生み出されるキャッシュフローを重視し、割安と判断できれば投資するバリュー投資がバフェット流。
孫氏は「私は違う。ビジョンで投資する」。未来を買うグロース(成長)投資だ。
グロース投資が最も効果的なのは、好景気で株価が上がり続ける局面になります。
企業は成長を続け、運用回収の機会も見つけやすい。一方で相場は産業構造の変化ほど一直線に動くとは限らない。「時価」に行きすぎと反動があるのは宿命で「信号はいつでも緑から赤に変わる」。
バフェット氏は昨年、株主に宛てた手紙で過去の株安局面を、こう振り返えりました。
「これ以上の株高は容易でない」とのメッセージを出しています。
今後は、割安株が優位になりやすい環境なのかもしれません。